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2006年07月30日

●日本、北朝鮮に敗れる

日本2-3北朝鮮

なでしこジャパン、3位決定戦に敗れる。
準決勝の暴行騒ぎによってレギュラー3人(GKハン・ヘヨン、DFソヌ・キョンスン、DFソン・ジョンスン)が出場停止となった北朝鮮は、フォーメーションをこれまでの【4-1-3-2】から【3-4-2-1】に変えてきた。

日本は中華台北戦以来、再びダブルボランチの【4-4-2】にフォーメーションを戻した。

GK福元,DF安藤・磯崎・下小鶴・矢野,MF酒井・柳田・澤・宮間,FW大野・永里

北朝鮮は、1トップのリ・クムスクが日本のCBの間に立ち、磯崎・下小鶴を中央に寄せる。そして両CBの外側(磯崎と安藤の間/下小鶴と矢野の間)を、2シャドーが斜めに走り込んで裏を取るという狙いを、明確にして臨んでいた。

前半の3失点中2つは、まさしくその動き。23分に先制されたシーンでは、スローインのボールを受けに行ったトップの選手に下小鶴がついていったため、日本の最終ラインには、磯崎と矢野の間に大きなスペースができてしまった。スローインのボールをトップの選手がスルーすると、ボールは下小鶴の股も通過してしまう。そのボールを、相手の右シャドーのリ・ウンスクが斜めに走り込んでシュート。矢野の対応が完全に遅れてしまった。

33分の2失点目は、ボックスの外で浮き球をつながれてしまい、やはりトップのリ・クムスクがワンタッチでDFの頭上に浮き球のパス。これに反応したリ・ウンギョンがループシュート。また矢野が遅れた。

39分の3点目は磯崎がロングフィードを蹴った瞬間、バレーボールのブロックのように足元にチャージされて、そのまま入れ替わられる。GK福元が一旦シュートをはじきかえすも、こぼれ球を決められた。

日本は前半43分、CKクリアされたボールを一旦下げて磯崎からロングフィード。ゴール前に残っていた澤がバックヘッドでつなぎ、やはり残っていた安藤が右足でシュート。これで3−1。安藤は、右から体を寄せてきた相手DFを右手で押し返しながら、左足1本で2人分の体重を支え、右足を振り抜いた。上半身のパワーと、ボディバランスを失わない体幹の強さは、現場で見ていてかなり衝撃的だった。

後半、日本はその安藤をあっさり替えてしまう。安藤に替えて大谷、そして大野に替えて荒川投入。荒川に対しては、はっきりいって北朝鮮も神経過敏だった。荒川の投入は明らかに遅かった。右ウイングバックに入った大谷はというと、スピードと澤との連携を生かして裏を取る動きを見せていたが、サイドでは怖さが半減してしまう。しつこうようだが、安藤をDFで起用して怖さ半減。大谷をサイドで起用して怖さ半減。かなりもったいない気がする。

そもそも日本は、選手層が薄い。薄いなかで国際試合を戦い抜くしかないんだからこそ、起用法や選手を出す順番、90分の時間の進め方などに、ミスは禁物だ。

なでしこジャパンはアジア枠でのW杯出場権を逃し、2大会続けて大陸間プレーオフに回ることとなった。対戦国が決まるのは11月。USA、カナダに継ぐ北中米カリブの3番手メキシコとの対戦が有力だ。

今大会の総括と、今後のなでしこジャパンの展望については、あらためて僕自身の考えをまとめてみたいと思います。

2006年07月28日

●日本、完敗

日本、完敗。「ただ」サッカーをやっている。そんな印象だった。

オーストラリアは、「最初の15分」を「残り15分」のように戦い、いきなりパワープレーで勝負をかけてきた。それは分析済みなはず。なのに日本は「普通に」試合に入ってしまった。10分の失点は、クリアがたまたまフリーの選手の足元に転がり、そこからのパス(ミドルシュートだったのか?)がたまたま別のフリーの選手の足元に渡ってしまった。けれど、打たれた時、体を投げ出してでもブロックする選手はいただろうか。

2失点目はミスが重なった。前半ロスタイム。0-1でリードされているチームが、あんなにうかつでいいはずがない。この2点目を失ったことで、後半の反撃のイメージは完全に狂わされた。

攻撃も、澤がマンマークをつけられて封じ込まれた。他の選手は、澤に頼らずに打開することができなかった。チームとして澤マーク破りのアイディアを持たずに、「ただ」サッカーをやってしまった印象だ。結果論かもしれないが、例えば、澤を相手最終ラインの中に潜り込ませて、同時にマーカーを埋没させることができていたら、他の選手が使えるスペースが中盤に生まれたかもしれない。前半30分を過ぎた頃から、徐々に最終ラインの裏が空き始めただけに、澤への「勝負パス」を送るチャンスもできたかもしれない。

 後半は、なすすべなく時間だけが過ぎていった感じだ。選手交代も効果的とはいえず、唯一パワーで対抗できそうな荒川も投入できないまま、カードは使い果たされた。

 日本の技術は、今大会中どのチームにも一目置かれていた。しかし、「自分とボール」との関係だけで、サッカーは成立しない。日本は男子同様「人と人」との勝負に敗れたのだ。「敵を倒す」という考えが、日本サッカーにはもっと必要なのかもしれない。悔しい。W杯出場の行方は、3位決定戦に持ち越された。

のだが、準決勝第2試合で敗れた北朝鮮が、試合終了後の審判、そして観客への暴力行為をはたらき、なんらかの制裁が加えられることになった。ひょっとしたら、3位決定戦は中止になるかもしれない。

2006年07月27日

●大荒れの第2試合(速報)

日本、オーストラリアに2-0で敗れ、決勝進出ならず。

準決勝第2試合は中国が1-0で北朝鮮に勝利。
試合後、北朝鮮の選手が判定を不服とし、審判に暴力行為。
GKが主審を両手で突き、レッドカード。さらに、引き上げて行く主審に後ろから蹴り。
5番の選手も、客席(中国サポ)にペットボトルを投げつける。
さらにGKも投げつける。
チームや選手への正式な処分は、明日くだされる見通し。

2006年07月26日

●なでしこ&ワイルド

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準決勝前日、ベスト4に勝ち進んだ日本、中国、北朝鮮、オーストラリアの4チームが、ホスト国オーストラリアから動物とのセッションに招かれた。なでしこジャパンの選手たちも、コアラとの記念撮影を楽しんだ。

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安藤・矢野を両翼に従え、中央に下小鶴。なでしこ自慢のDF陣だ。キャプテン磯崎……は遠慮してたみたいで、替わりにTASAKIの同僚で、スピードと勇気あふれるゴール前への飛び込みが信条のFW鈴木智子がラインに入る。鉄壁の4バックでコアラを完封だ(意味不明)!

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Lリーグで4度の得点王に輝いた大谷と、新鋭GK秋山、そしてコアラ。人気者の3人組、好感度はさらに上がった。

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中国選手も登場。この後コアラに暴言を吐かれ、報復で頭突きを見舞って退場処分に。

で、やってきた動物はコアラだけじゃなかった。大蛇も1匹。気持ち悪がってみんな最初は近寄らなかったが、先陣を切ったのはやはりこの選手だった。

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度胸あふれる若きDF岩清水。さすがだ。深夜のドンキホーテ前とかでこんな格好してても、たぶん彼女なら違和感なし。

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いわしーの積極的なプレーが、なでしこジャパンの緊張を解きほぐした。続いて澤・荒川もチャレンジ。

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ピッチでは威圧感抜群の守護神・山郷だが、蛇には気持ちで押され気味。

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そして、偶然通りかかった日本の女子高生集団もどさくさでセッションに参加。夢中でカメラに収めようとしているのは……イエース! 我らが荒川恵理子! 女子高生たちにとって、コアラよりも大蛇よりも、ガンちゃんのほうが「珍しい動物」だったのかもしれない。

2006年07月25日

●準決勝は対オーストラリア

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準決勝を戦う相手はオーストラリアだ。去年、「東アジア大会壮行試合」として西が丘競技場で対戦した時は、開始早々、風のように日本から2点を奪い、そして最終的にはバテバテになって4点失ったチームだ。今回も、当時のように序盤戦をパワー全開で来るだろうと予想される。そして後半のスタミナ切れという欠点も解消されていないと見る。

守備力はこの1年でだいぶ整備されたようだ。前6人のプレスで相手の中盤を封じ、DFは要の5番サリスバリーを中心に「4枚スイーパー」のようにアタッカーの自由を奪う。1年前よりもタフな相手になったと感じる。

前半は「どのエリアで時計を進めるか」の勝負。両チームとも自軍ゴールからボールを遠ざけたい。ボールを挟んだ両軍計20人がデカい固まりになって、スクラムとか相撲みたいな押し合いを展開するだろう。互いに4バックを崩さず、しっかりと押し返したいところだ。

となると日本が点を取りに行くのは、相手が疲れた後半からだ。オーストラリアは、自分たちのプレス技術に自信を持っているようだけど、肉体的にも精神的にもスタミナは日本のほうが上だろう。北朝鮮戦もスコアレスドローながら、後半はだいぶ押し込まれた。疲れた時間帯で、日本は正確な技術でつなぐサッカーを展開できるか。相手より走れるか。相手に「プレスが通用しない!?」って思わせたら、DFの崩壊も時間の問題だ。相手ボランチの背後で、澤が前を向く。その時が勝負だ。

2006年07月24日

●南北戦

つーか昨日のエントリーなんなんだろ。「虹の彼方へ」とか言って、自分で書いたくせに相当恥ずかしくなってきた。センチメンタルすぎるのはよくないよね。でも寒いんだもんアデレード。心暖まりたいんだもん。そんな時にタイミングよく虹とか出てくんなよ、空め。って感じだ。

で、まあその問題は先送りするとしてだ、今日は日本が準決勝でどこと当たるか決まるわけで、いつものハインドマーシュ・スタジアムへ、北朝鮮×韓国の試合を見に行ってきた。同時刻別会場でやっているオーストラリアがタイに負けるわけなんかないので、北朝鮮は、引き分けなら2位通過。勝てば、オーストラリアとの得失点差6を逆転されない限り1位通過という状況。一方の韓国は勝たなくちゃW杯への道が断たれてしまう。

韓国は戦い方を変えてきた。センターフォワードのチャ・ユンヒを、センターバックで先発させた。北朝鮮のエースのリ・クムスク潰しだ。しかもそこそこ持ちこたえてしまう。リ・クムスクは逃げていた。今大会、何か知んないけど、クムちゃん動き過ぎ。左右に流れても怖くないってば。でもクムちゃん、中央にいると恐怖。足元にパスもらう直前にDFからちょっと離れて、トラップした瞬間に前向いちゃう。これ、恐怖のどん底。「閉鎖病棟にヤクザと二人きり」ぐらい、恐怖倍増だ。

んでも、クムちゃんがせっかくチャンス作っても、今日のパートナーのパク・キョンスンが不発。シュート外したキョンちゃんのリアクションを見ていると、漫画ならこれ背景スミベタで真っ暗に塗って、天井からピンスポット当てたみたいに描くだろうって感じで、全身全霊で「絶望」を表現していたよ。

なんか、実力的には北朝鮮のほうが明らかにうわてなんだろうけど、お互い攻守が噛み合っちゃったようで、試合は膠着。もし引き分けだったら、日本、準決勝で北朝鮮とじゃん。開き直りますが、やりたくないじゃん。なんて不純な気持ちから、僕は心の中で北朝鮮を応援していたよ。本日限定、心の友よ。映画のジャイアンみたいに、今日だけは味方になっていたよ。

なんて思いつつ、まじで引き分けちゃう? みたいに本気で心配になってきた頃、やっと点が入った。北朝鮮、右サイドからの崩しがやっと点に結びついた。北朝鮮の右サイドバックのソン・ジョンスンって、上がってく時、たまに外じゃなくて中を上がんのな。中盤の右サイドをタッチライン際まで目一杯開かせて、そこでキープさせて、マーク引きつけさせて、ジョンちゃんは中を駆け上がる。ザンブロッタを気取っているのか。そんなジョン子にだまされて、韓国はゴール前が混乱してしまったよ。途中出場のキム・ヨンエが殊勲のゴールを挙げて、北朝鮮が決勝トーナメント進出を決めた。

にしても、北朝鮮はもたついてる印象だ。準決勝は頑張るだろうけど、日本と当たる予定の決勝は、その調子でチンタラしててくれ。俺の心の『北の家族』は、本日限りで閉店だ!

お知らせ
水曜発売の『エルゴラッソ』で、なでしこジャパンの記事を書きました。

2006年07月23日

●虹の彼方へ

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なでしこジャパン、中国に1-0で勝利。18分、柳田からのFKに宮間が飛び込んで挙げた先制ゴールを、最後まで守りきった。中国戦に勝ったのは実に9年ぶりなんだと。しかも大橋監督の采配がばっちり当たった。彼が就任して以来、今日がベストゲームで間違いないんじゃないだろうか。まじで気持ちよかった。試合終了後、アデレードの空に虹が架かっているのに気がついた。引き上げていく永里に、「虹きれいだね」ってスタンドから声をかけたら、ニッコリ笑ってくれた。虹もきれいだったけど、戦い終えたみんなの表情のほうが、一層心に染み込んできた。
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日本はこの日、中盤の布陣を替えて臨んだ。去年の東アジア大会で、柳田、酒井のダブルボランチが全然縦パス入れらんないのを見て以来、「早いとこ手ぇ打ってよー」と思っていたのだが、大橋監督はついにそのダブルボランチを解体したのだよ。

酒井を外して中岡を1ボランチで起用。中岡は長いボール蹴れるし、ダイレクトプレーの意識が高く、ルーズボールへの反応も評価される選手。ただ、さすがに強豪相手でいきなり先発はないだろなー、なんて思ったけど、大橋さんはやってきた。そして何より、中岡は期待に応えた。ポテンシャルすげえわ彼女。やるじゃん。

で、ダイヤモンドの底を中岡1枚にしたことで、今大会「やっぱレシーバーとしてサイドに置いたほうが持ち味生きるべ」と思わせる動きをしていた柳田を、左に使うことができた。まあ今日は、守備がメインだったけど、絞って下がる動きもサイドからのクロスへの対応も、ハードワークながらよくこなしていた。右の宮間も、代表ではしっかり守備しないと使ってもらえないことを、本人がよく分かってるみたい。そのうえで、「仕掛けてやる」って気持ちを持っている。素晴らしい。FK取れたのも、宮間の仕掛けが効いたからだ。

ただね、ピッチ全部を見渡すと、今日のでベストの布陣かどうかは、まだ判断できないと思う。日本に限らず、11人全部にスーパーな選手を並べられるほど、女子サッカー界の選手層は厚くないと思う。高校サッカーで言ったら、推薦で全国から有望選手引っ張って来れる私立じゃなくて、オール地元で揃える県立高校みたいなチームで戦わなくちゃいけないのが現状だと思う。そしたら、素材のよさを引き出せる「デザイン」を描くことが、チームとしてすごい大事だ。

そう考えると、「攻撃力でサイドの攻防を有利に進めたい」って理由でサイドバックをやってる安藤が、全然攻撃力を出せないチームになっちゃってる。本当もったいない気がする。性格がまじめなだけに、ちゃんと守備しなくちゃって気い遣ってしまうぶん、プレーに迷いが感じられてしゃあない。中盤を今日のメンバーで固定するなら、安藤は2トップの一角で永里と組ませてみても面白いし、中盤にもう一工夫加えるなら、宮間んとこに安藤、あるいは澤をUSAプロリーグ時代と同じくサイドに使ってトップ下安藤でもいいんじゃないかと思う。90分間上下できるスタミナを安藤は確かに持ってるけど、駆け上がる機会をたくさん作れないんなら、そのスタミナも持て余してしまう。上がりを自重しなきゃいけないほどタフな戦いを強いられるなら、サイドバックには他にも適任の選手がいるはずだし、安藤の攻撃力に期待するんなら、やっぱり前で使うしかない。今大会中にあるかどうかは分からないけど、もう1回「なでしこシャッフル」をしてほしい。

なんつって水を差すようなこと書いてしまったが、日本はグループ1位で決勝トーナメント進出決定。27日の準決勝、オーストラリアか北朝鮮か分かんないけどそれに勝てば、5大会連続5度目のW杯出場が決まる。でも、そんなもんは通過点にしちまえばいい。彼女らにとっての今大会のゴールは、アジア初タイトルなんだから。虹の彼方へ——the future in your eyes,wishes come true!!

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