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2010年5月27日

●津田大介さんsabra独占インタビュー2

津田大介さんsabra独占インタビューの第2章になります。

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<2.初級編/まずは100人をフォローしよう>

津田 ただやっぱりね、ツイッターは最初が難しいんですよ。「登録したらまず何をやればいいんだろう?」というのがわかりにくいので。 sabra 私も2カ月前に始めたばかりなんですけど、うまく使いこなせなくて。具体的にどういうことをすればいいんですか?
津田 ちなみに名前はなんですか?
sabra lemonlemon515です。
津田 長いですね(笑)。まず、IDは短ければ短いほどいいんですよ。リツィートされるときに相手が書ける文字数が減っちゃうので。
 で、具体的なことですが、僕が初心者の方におススメしてるのは情報が流れる感じを掴むためにフォローする人を増やしましょうということ。ツイッターの面白さって情報が流れる感じだと思うんですよ。アクセスしても発言が更新されてないんじゃ面白くないじゃないですか。だから最初は友達、あとは知ってる芸能人からフォローしていく。それで20〜30人くらい行くと思うので。そこから先は「100人くらいフォローするといいよ」と言ってます。
sabra いきなり100人ですか! 残りの70人はどうすればいいんですか? 
津田 ツイッターの検索機能を活用するんですよ。好きな作品やアーティストなどいろんなもので検索をかけて、つぶやいている人が見つかったらそのページを見る。で、趣味や価値観が合いそうだったらどんどんフォローしていくわけです。
 あと、個人的にすごくオススメしてるのは、同業の人をフォローすること。抱えてる問題意識や流してくれるニュースの内容が近いので話すきっかけがつかみやすいし、なにかと便利なんですよ。探すときは業界の特殊な専門用語を検索にかけると早いです。例えば僕だったら出版業界とかIT業界なんで、出版用語の“ゲラ”で検索すれば何かしら「自分が書いたゲラを見てる」とか「校正やってる」という編集者やライターのツイートに行き当たるので。
sabra そういう人を見つけてどんどんフォローしていけば、100人ぐらいはすぐに達成できるというわけですね。
津田 そう。そしてフォロワーが増えると自然とタイムラインが流れ始める。様々なツイートが流れてきたら、同意でもそうじゃなくても突っ込みたい発言って必ず出てくると思うんです。それに対してどんどんリプライ(返信)していくのが次に行うこと。
 知り合いじゃなくてもリプライしていけばそこから話が繋がって会話をするきっかけになることが多い。さらにその流れを見ていた他の人が会話に入ってきたり、自分のことをフォローしてくれたり。フォローしてくれた人のプロフィールを見たら、やっぱり同業者だったとか。こうしてフォローする人とされた人が増えていく。で、その中で違うなって思う人がいたらフォローをはずしてもいいわけだし。
 ある種ツイッターって雑誌の編集長になったようなものだと思うんですよ。“フォローする”という事自体が「このライターさんに記事を書いてもらおう」とか「この人に連載してもらおう」とみたいな感覚。「この人最近筆が鈍ってるな」とか「イマイチだなぁ」と思ったら「連載を切ろう=フォローをはずそう」というようなこともあり得るし。そういう意識で人を増やしていくと、自分のホームページ=タイムラインが面白くなる。
 もちろんSNSのように友達と交流するという使い方も出来ますよ。ただ、友達以外の交流にこそ僕は醍醐味があると思うので。
sabra ちなみにどうせやるなら実名を名乗ったほうがいいもんですか?
津田 多分、いままでのネットに比べたら実名の人は明らかに多いと思いますね。多くの人がオープンにやりとりする場なので、そのほうがリアルにコラボレーションしやすかったりするし、面白い繋がりも増えていく。それらがどんどん可視化されていって、ひとつのムーブメントになっているから、実名を出したほうが楽しみやすいと思われるのかも。
 なにより実名を出すデメリットよりメリットの方が大きいと判断した人が増えているから、ツイッターは実名が多いんじゃないかなと思いますね。
 ただ、そうは行っても、普通のサラリーマンの人が所属をあきらかにして全部実名でやるのは守秘義務などの問題もある。だから僕が最近会社に勤めてる人にオススメしてるのは、“やわらかな実名性”。IDは好きな名前でいいけど、プロフィールの名前は漢字じゃなくローマ字にしておく。そして会社名を出さずに「メーカーで営業職やってます」とか、「出版社に勤めてます」というように業種だけ書いておく。そういう風にやっていると、分かる人には「ああ、これはあの人かな?」って感じでなんとなく気付いてもらえるし、同業者とも繋がれる。完全に実名ではないけど実名自体は出しておく。そのぐらいのレベルが現実的な落としどころとしては悪くないんじゃないかと思います。
sabra 単純にアカウントを2つにわけてしまうというのはどうですか? 実名と会社で、表の顔と、完全匿名でいいたいことを書くというような。
津田 それもアリですけど、僕は複数アカウントはあんまりオススメしてなくて。ツイッターは人間性が出れば出るほど面白くなるもの。なので、その人が持つネガティブな面も、いい顔をしたい部分も両方出るのが魅力につながっていくと思うんですよ。人間って多面性があるじゃないですか。その多面性があるものをツイッターというのは140字で切り取るわけで。だからその積み重ねで生まれるタイムラインにはその人の人間性が3〜4割は出てくるんですよ。
sabra つぶやきが積もればその人の人間性が見えてくるわけですね。
津田 見えます。文章ではすごいダンディだけど実は性格悪いなぁとか、ツイートを見ればわかりますからね。短い言葉の積み重ねだからこそ、取り繕おうとしても取り繕えない面が表れてしまう。そこがツイッターの面白いところだと思います。


第3章へ続く  次回更新は6/3になります。
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2010年5月20日

●津田大介さんsabra独占インタビュー

2006年7月にアメリカで開発され、2008年には日本語版がオープン。以来、飛ぶ鳥を落とす勢いでユーザーを増やし、昨年度の流行語としても注目されたツイッター。人はなぜ“140字のつぶやき“にハマるのか? その魅力と使い方、ビジネスにおける活用法を『ツイッター社会論』(洋泉社)などの著書で知られる、津田大介氏に直撃インタビュー。

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<1.ツイッターの魅力とは「オープン性とゆるさと話の早さ」>

sabra まず、ツイッターの魅力について聞かせてください。やはりツイッターの魅力というのは他のSNSやブログなどとの比べて伝達力が早くて強いところですか?
津田(敬称略) そうですね。あとは140字という短いメッセージでのやりとりなので、「あれやろう、これやろうという」話の進みが早いんですよ。そしてそのリアルタイムの会話をオープンな場所でやってるから「じゃあ今から飲みに行こう」というような行動が実現しやすい。社交辞令だけで終わらないというのもツイッターの話の早いところ。  さらに140字という短いワード数だからこそ、「ひとことじゃ言い足りないから次のことも書いていこう」と思える側面もありますよね。そうするとみんなのコミュニケーションも加速するんじゃないかなと。だからやっぱりメッセージの最小単位を140字に分割したというのが、そういうツイッターの効力だと思います。
 あとはSNSと違ってフォローする、しないという決めごとことに相互の承認が不要という気楽さ。SNSだと「この人の日記はちょっとな〜」と思っても、ベタッとした人間関係があるから切り辛い。でもツイッターの場合はフォローするかしないかを自分の判断で決められるから、そのへんの自由度はSNSと比べて高いですね。
 それにツイッターのツイート(つぶやき)は時間と共に流れていくものなので、自分のペースでコミュニケーションを取りやすい。SNSだと「なんでコメントしてくれないの?」といわれるような場面でも、ツイッターなら「ごめん、少し離れてたら流れちゃってて気づかなかったよ」と言えるわけですから。
sabra 煩わしい人間関係に引きずられずに済むわけですね。
津田 そう。そして話題や共感をベースにちょっとだけつぶやけるのもいい。  例えば、愚痴や悩みを友達にメールで送ったら、その友達に「それを返信しなきゃいけない」という心理的な負担を与えたり、その人のコストと時間を使ってしまったりする。だけどツイッターの場合は内在的なつぶやきだから、弱音を吐いたとしてもそこを見た人で反応できる人だけが反応してくれる。そういうところで相手の時間を消費している感じも起きないし、つぶやけるのも140字以内だからそこまでディープな話にもならない。そういうところも気楽に使えるポイントですね。
sabra 津田さんでもツイッターのフォロワーがどんどん増えた時期に、意見や人付き合いに混乱したり振り回される時期ってありましたか?
津田 まぁね。でもツイッターはいままでのネットと違って、「本当にいいよね」というサイレントマジョリティ(物言わぬ多数派)の賛同がリツィート(引用返信)や同意という形で目に見える。これまでネットで何かに対してモノを言おうって人には「いいよねこれ」っていうことをいう人があまりいなかったと思うので。  例えば強めな発言に対して7対3ぐらいで賛成と反対が別れたとしても、7の賛成があれば賛否両論はいいことだと思えるじゃないですか。いままでのネットだと7の賛同意見を聞かされなかったと思うんですよね。単純に目に見えなかっただけというか。サイレントマジョリティの善意がフォローとして表に出て来るからこそ、否定的なコメントを「こういう人もいるよね」と流しやすくなっているんだと思う。  すべての人に理解してもらうのは無理だけど、賛否の割合が目に見えることでそれが言いやすくなったって言うのはすごくよかったと思います。
sabra 逆にデメリットは?
津田 やっぱり140字というのが良くも悪くもあるんですよね。いろんなことを書こうとしても、どうしても言葉足らずになるので多少の誤解は免れないというか。  ただ、140字だからこそ言葉足らずの人でも書こうと思えるし、ちょっとカチンときたとしても140字だから仕方ないよなぁと斟酌(しんしゃく)することもできる。そういうところがまた、ツイッターならではのゆるいコミュニケーションにつながってるのかなと思いますね。

第2章へ続く  次回更新は5/27になります。



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